第55回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

パネルディスカッション

パネルディスカッション8(III-PD08)
この症例をどうするか?:不整脈診断

2019年6月29日(土) 08:30 〜 10:00 第2会場 (大ホールA)

座長:住友 直方(埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科)
座長:宮﨑 文(天理よろづ病院小児循環器科・先天性心疾患センター)

[III-PD08-01] 大動脈縮窄,心室中隔欠損術後,WPW症候群のwide QRS頻拍の鑑別

鈴木 嗣敏 (大阪市立総合医療センター 小児不整脈科)

キーワード:WPW, 術後不整脈, 頻拍発作

症例は1歳6か月男児.体重10.5kg. 日齢11に大動脈縮窄,心室中隔欠損の心内修復手術を施行.術後170-180bpmの頻拍発作が頻発した.0.2mg/kgのATPで停止することもあったが,8-9割はATPでは停止せず,DCで停止.退院後も頻拍発作を繰り返し,プロプラノロール,フレカイニド内服で頻拍は抑制できず,アミオダロン内服に変更しても頻拍発作を繰り返すためDCを必要としていた.性分化異常,尿道下裂があり,1歳過ぎで手術が検討されていたが,頻拍発作を繰り返すため,性分化異常の手術介入前にアブレーション治療が可能かどうかの判断のため紹介された.
洞調律の心電図はV1 QS patternでQRS幅 120msのtype CのWPW心電図波形,頻拍時心電図は心拍数 175bpm, 右脚ブロック右軸偏位QRS幅 120ms.頻拍の鑑別診断について検討する.