第55回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

一般口演(多領域専門職部門)

移行期支援・発達支援

一般口演(多領域専門職部門)4(III-TRO04)
移行期支援・発達支援

2019年6月29日(土) 13:00 〜 13:50 第4会場 (中ホールA)

座長:山崎 啓子(宇部フロンティア大学人間健康学部 看護学科)
座長:青木 雅子(東京女子医科大学 看護学部)

[III-TRO04-03] 心臓病児者の福祉・生活課題~会員生活実態調査の結果から

斉藤 幸枝1, 青木 美千代1, 中村 典子1, 戸塚 覚1, 山口 鹿野子1, 牛田 正美1, 角田 智子1, 下堂前 亨1, 落合 亮太2, 城戸 貴史3, 檜垣 高史4, 神永 芳子1 (1.全国心臓病の子どもを守る会, 2.横浜市立大学大学院医学研究科看護学専攻 成人看護学, 3.静岡県立こども病院 地域医療連携室, 4.愛媛大学大学院医学系研究科 地域小児・周産期学講座)

キーワード:福祉, 就学, 就労

【背景】当会は、小児期に発症した心疾患患者を中心とした患者・家族の会である。会が取り組む課題は、発足当初、医療費の負担軽減が中心であったが、56年を経た現在では、生活の質の向上や就労問題まで広がってきている。医療・社会福祉制度を当事者の視点から評価し、その問題点を発信することは当会の役割の一つである。【目的】当会の会員が、生活や就労において困難と感じている課題と、その実情を明らかにすること。【方法】全会員3744世帯を対象に自記式質問紙調査を実施した。調査では、患者の治療状況、世帯/本人の年収、利用している福祉制度、就学・就労状況などを尋ねた。また、困っていること、不安に思っていることを自由記述にて回答を求めた。本調査の分析にあたっては、平成30年度厚労科研(研究代表者・檜垣高史)からの協力を得て行った。【結果】3744世帯のうち1120世帯から回答を得た(回収率29.9%)。【考察】福祉施策の受給率は年代を問わず厳しい状況にある。患者の就労率は高いが非正規雇用が多く、収入は低く自立して生活をしていけるのかといった将来への不安を訴える声が多く寄せられた。