[III-YB04-05] ATアブレーション後ATP機能付きdevice治療植え込みを行った複雑先天性心疾患症例の検討
キーワード:先天性心疾患, デバイス, 抗頻拍ペーシング
背景: 先天性心疾患(CHD)術後の徐脈に対してdevice植え込みが必要な場合がある。さらに心房頻拍(AT)を合併する際はカテーテルアブレーション(CA)抵抗性のことが多い。方法:CHD術後にATに対してCAを行い、その後ATに対するanti-tachycardia pacing(ATP)機能付きdevice植え込みを行った24例を後方視的に検討した。年齢は5~59歳、二心室修復 6例、Fontan手術 12例、心房スイッチ 4例、姑息術 2例であった。洞不全 18例と房室ブロック 5例にDDD ペースメーカー、VT 1例にICD植え込みを行った。結果:Device植え込み前のCA成功率は67%(16/24)であった。Device後の平均follow-up期間は4年で、ATに対するATPの適切作動率は38%(9/24)であった。しかし25%(6/24)においてATPはATに対して作動しなかった。6例中4例が設定よりも長いcycle lengthのATであり、2例は1:1の房室伝導が原因であった。結論:CA治療が困難なCHD術後症例にATP機能付きdevice治療を組み合わせるのは有用であった。ATPには症例に応じた従来の設定変更が必要と考えた。