[III-S06-4] 当院における機能的単心室修復症例に対する体肺動脈シャント手術の治療成績
キーワード:シャント, SPS, 単心室
【目的】機能的単心室修復症例に対する体肺動脈シャント手術の治療成績を評価検討した。【対象と方法】1998年2月から2019年12月までに当院で手術を施行した単心室修復症例の中で、Norwood手術を除き、初回姑息手術として体肺動脈シャント手術を行った274例が対象。診療録を後方視的に参照し比較検討した。【結果】シャント手術時の日齢の中央値は46(0~343)日、体重の中央値は3.5(2.1~8.6)kg。aspleniaが78例(28%)。手術前の房室弁逆流の程度が2°以上の症例は27例(10%)。人工心肺使用症例が117例(43%)、側開胸で手術を行ったのは71例(26%)。同時手術は肺動脈形成が50例(18%)、TAPVC修復が27例(10%)。シャントに関してはcentral shuntが149例(54%)、人工血管サイズ/体重比は1.05(0.47~1.91)。手術死亡を11例、手術死亡を除いたBDG到達前の死亡を39例認め、生存率は30日93%であり年代による差は認めなかった(P=0.18)。TAPVCの合併(p<0.01)、人工心肺の使用(p=0.03)、PICUでのCPA(p<0.01)がBDG前死亡の有意な危険因子であった。シャント手術の前後で房室弁逆流が増悪した症例を32例認めたが増悪の有意な危険因子は同定できなかった。シャント手術時に肺動脈形成を行った群ではBDG前の肺動脈再介入(p<0.01)、BDG前の死亡(p<0.01)が有意に多かったが、BDG前のPA indexは235であった。PICUでのCPAが9例、PICUでの再開胸が5例、シャント閉塞が9例、予定外のシャント関連再手術が16例であった。202例が9(1~65)ヶ月でBDGに到達し、22例がBDG待機中である。【結語】当院における単心室修復症例に対する体肺動脈シャント手術の治療成績はこれまでの文献に比べて満足いくものであった。シャント手術時に肺動脈形成を要する症例は再介入や死亡が多かったが、肺動脈形成によって十分な肺動脈の成長が得られた。