第56回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

デジタルオーラル

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デジタルオーラル(II)18(P18)
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指定討論者:武内 崇(和歌山県立医科大学)

[P18-3] 3D経胸壁エコーを用いた小児における右心室容積の検討

奥主 健太郎, 蔵本 怜, 大森 紹玄, 石井 徹子, 東 浩二, 中島 弘道, 青墳 裕之 (千葉県こども病院)

キーワード:右心室容積, 3D, 血管造影

【背景】右心室はその解剖学的な複雑さのため、2次元の経胸壁心エコーで簡便に容積を算出することは難しい。近年3D経胸壁エコーでの右心室容積測定が普及しつつあるため、従来の血管造影による右心室容積との関連性を検討し報告する。【対象】2019年9月から2020年1月までにカテーテル検査を行ったASDの9例(3歳~17歳、中央値6.1歳)。有意な僧帽弁逆流、三尖弁逆流なし。【方法】血管造影:右心室造影の正面・側面像をトレースしGraham法にてangio-RVEDV, angio-RVESV(ml)を測定し中澤らの報告に基づき体表面積で補正し%Nを得た。3Dエコー:使用機器GE Vivid E95、プローブ4Vc-D、解析ソフトEchoPAC、解析プロトコル4D Auto RVQ(apical 4 chamber viewから生成された3D画像の内膜をSemiautomaticにトレース)を用いて3D-RVEDV, 3D-RVESV(ml)を測定し、血管造影結果の正常回帰式を用いて体表面積で補正し%Nを得た。解析はすべて同一の検者にて行い、相関分析とBland-Altman分析を用いた。【結果】右心室容積は造影結果からangio-RVEDV 118%N~240%N(中央値170%N)であった。3D-RVEDVとangio-RVEDVは相関係数R=0.90(p=0.001)、3D-RVESVとangio-RVESVは相関係数R=0.79(p=0.011)、3D-RVEDV%Nとangio-RVEDV%Nは相関係数R=0.82(p=0.007)といずれも相関を認めた。【結語】小児領域においても3D経胸壁心エコーによる右心室容量解析は有用であることが示唆された。