[I-OR09-05] 成人先天性心疾患の心房細動に対するカテーテルアブレーションの治療成績
キーワード:成人先天性心疾患, 不整脈, 心房細動
【背景】成人先天性心疾患(Adult Congenital Heart Disease: ACHD)患者は増加の一途をたどっており、その傾向は今後も続くと想定される。ACHD患者の約30%に心房性不整脈を合併すると言われており、近年ではカテーテルアブレーションが積極的に行われる。しかし、心房細動の治療成績は他の心房性不整脈と比べて好ましくない報告が多い。
【目的】ACHD患者の心房細動(AF:Atrial Fibrillation)の治療成績を検討する。
【方法】2017年から2023年の期間に当院でAFに対してカテーテルアブレーションを施行した患者12例を対象とし、診療録をもとに後方視検討した。
【結果】年齢の中央値は45歳、AFは全例発作性心房細動であった。11例はクライオアブレーションを施行しており、1例は高周波アブレーションを施行した。手技時間は192分、透視時間は48.5分(いずれも中央値)であった。肺静脈隔離のみおこなった症例は1例のみで、残りの症例は三尖弁-下大静脈間アブレーション、左房後壁隔離、などの追加治療を行っていた。明らかな他の心房性不整脈を合併していた症例は5症例であった。経過観察中に再発した症例は5症例あり、うち2症例に再セッションを施行した。再燃までの期間は294日(中央値)であった。アブレーションによる合併症は認めなかった。
【考察】今回の検討においては肺静脈隔離以外の手技も行っている影響もあってか、手技時間、透視時間は長かった。AF以外の頻拍も約半数の症例で合併していた。5症例は術後の再燃を認めていたが、1年以内の再発は3例と比較的長期間頻脈の再燃なく経過していた。
【結語】ACHDに対するAFアブレーションは安全に効果的な治療が行うことができていた。長期の観察で再燃する症例が多く、注意深い経過観察が必要である。
【目的】ACHD患者の心房細動(AF:Atrial Fibrillation)の治療成績を検討する。
【方法】2017年から2023年の期間に当院でAFに対してカテーテルアブレーションを施行した患者12例を対象とし、診療録をもとに後方視検討した。
【結果】年齢の中央値は45歳、AFは全例発作性心房細動であった。11例はクライオアブレーションを施行しており、1例は高周波アブレーションを施行した。手技時間は192分、透視時間は48.5分(いずれも中央値)であった。肺静脈隔離のみおこなった症例は1例のみで、残りの症例は三尖弁-下大静脈間アブレーション、左房後壁隔離、などの追加治療を行っていた。明らかな他の心房性不整脈を合併していた症例は5症例であった。経過観察中に再発した症例は5症例あり、うち2症例に再セッションを施行した。再燃までの期間は294日(中央値)であった。アブレーションによる合併症は認めなかった。
【考察】今回の検討においては肺静脈隔離以外の手技も行っている影響もあってか、手技時間、透視時間は長かった。AF以外の頻拍も約半数の症例で合併していた。5症例は術後の再燃を認めていたが、1年以内の再発は3例と比較的長期間頻脈の再燃なく経過していた。
【結語】ACHDに対するAFアブレーションは安全に効果的な治療が行うことができていた。長期の観察で再燃する症例が多く、注意深い経過観察が必要である。