The 72nd Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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専門領域別 » 体育科教育学

体育科教育学 ポスター発表

Fri. Sep 2, 2022 11:30 AM - 1:00 PM 第一体育館バレーボール2 (第一体育館バレーボール)

[11教-ポ-01] 学校体育における教材としての「カーリング」の可能性

「通年型施設」を利用したカーリング普及と学校カリキュラムの連動の模索

*Shunsuke Takumi1 (1. Ikueikan univ.)

本研究は、「主体的、対話的で深い学び」に資する教材として「カーリング」を取り入れたカリキュラムの模索を行うものである。現在、サッカーや、ダンスなどのメジャーな体育教材は、多数の教師向けの教材本や、本学会において研究の蓄積が進んでいる。一方カーリングは、北見市常呂町などの北海道の各地において学校教育の一環として授業で取り入れられ、「実践知」の蓄積が進んでいる。しかしながら、「カーリング」と「学校教育」をつなぐ研究報告や、市販の解説書、本などの刊行物が十分とは言えない。
 ところで、北海道稚内市では、2020年5月に「通年型」のカーリング場が完成し、季節を問わずに「カーリング」が実施できる環境が整った。現在、稚内市内では、小学校から大学までのすべての学校種でカーリング授業が取り入れられようとしている。しかしながら、カーリングは「後発」のスポーツ、経験者の少ないマイナースポーツであることから、体育教師が指導することは容易ではない。そのため現場の教員たちの多くは、地元のカーリング協会などに指導を任せることが多くみられる。一方で、協会指導者による学校教育、児童・生徒への理解が十分とは言えず、彼・彼女らの指導に対して現場の教員サイドから「不満の声」もあげられている。そのため、今後のカーリング指導に向け、学校、カーリング協会の双方の視点を取り入れた新たなカリキュラムの構築が急務である。
 そこで本研究は、「教材としてカーリング」の可能性について、教師、カーリング協会側の意見を折衷した筆者による教員免許状更新講習の取り組みを事例に考察することを目的とする。分析の結果、カリキュラムの工夫によりカーリングは1つの「単元」として扱える教材となる可能性や、児童・生徒の「主体的、対話的で深い学び」に応えうるものと推察される。