The 52st Congress of Japanese Society of Physical Therapy

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日本スポーツ理学療法学会 » ポスター発表

[P-SP-07] ポスター(スポーツ)P07

Sat. May 13, 2017 3:30 PM - 4:30 PM ポスター会場 (国際展示場 展示ホール8)

日本スポーツ理学療法学会

[P-SP-07-4] 東京都区西北部二次保険医療圏に所属する理学療法士のスポーツ理学療法への新たな挑戦

北田 利弘1, 鈴木 亨之2, 板倉 尚子3 (1.医療法人社団健育会竹川病院, 2.社会法人社団大成会長汐病院, 3.日本女子体育大学健康管理センター)

Keywords:スポーツ理学療法, サポート体制, 活動報告

【はじめに,目的】

日本の首都東京は2020年に東京オリンピック・パラリンピック競技大会を開催する。2016年のリオデジャネイロ五輪では総勢540名の理学療法士がPhysical therapy roomにて交代制で活動した(東京都理学療法士協会スポーツ局リオデジャネイロ五輪視察報告)。今後,日本の理学療法士にもトップアスリートをサポートするハイレベルなスポーツ理学療法の提供が期待されているものの,スポーツ理学療法に関する教育・養成システムの確立は明確でなく,またスポーツ理学療法を実践するための機会も少ないのが現状である。そこで演者らは,東京都の区西北部二次保険医療圏に所属する理学療法士の中でスポーツ理学療法に関わる意思のある東京都理学療法士協会会員を招集,集まったメンバーで本会を結成し,有志による定期的な勉強会を開催している。以下に本会における活動報告を行う。

【方法】

本会は平成27年7月に発足,スポーツに関心のある有志の理学療法士約20名が主体となり,毎月1回2時間程度の勉強会を継続的に開催した。勉強会の内容は,筋骨格系の触察やテーピング,応急手当の仕方であり,各回には講師を迎えて開催した。またスポーツ理学療法関連の研修会・講習会に参加したメンバーが伝達講習し情報交換も行った。

【結果】

参加数は毎回15~20名程度であった。触察で指導を受けた技術は臨床業務に生かせる技術であり好評であった。またテーピングは初心者の方も多かったが,個々が自主練習を行い技術の向上がみられた。応急手当は現場活動を適切に行うためのシナリオトレーニングを行い,また救急法の資格取得を促した。このような活動が実を結び,平成28年度より東京都理学療法士協会スポーツ局との協力事業がスタートし,平成28年度に開催されるフェンシング国際大会への会場救護担当者(定員10名)に本会より5名が選出された。

【結論】

都内の近隣施設の中で他施設の会員で構成された本会は,スポーツ理学療法を現場で実践するため,知識・技術向上のための有志によるメンバー活動をスタートした。今後は多くのメンバーがスポーツの現場に関わる仕組み作りや,公的な事業化に展開する事が課題である。今回のスポーツ活動を通してメンバーの結束力が予想以上に強まり,改めてスポーツが持つ力の大きさを実感した。この様なスポーツを通したメンバーでの活動が,広く東京都理学療法士協会内へ広がることを期待している。