環境／鉱物処理

[2K0301-08-08] JOGMECプロセスのパイロットスケール実証試験における薬剤添加の最適条件の検討

○鷲尾 翼¹、林 健太郎¹、小島 和浩¹、酒田 剛¹、岨中 真洋¹、小林 幹男¹、増田 信行¹、濱井 昂弥¹、正木 悠聖¹、金山 晃大¹ (1. 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構)

司会：林健 太郎（JOGMEC）、沖部 奈緒子（九州大学）

キーワード：パッシブトリートメント、硫酸還元菌、薬剤添加プロセス

JOGMEC（独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構）では米ぬか、もみがら等を内容物とした嫌気反応槽内で硫酸還元菌（SRB）の働きを利用し坑廃水処理を行うJOGMECプロセスの開発に取り組んでいる。同プロセスでは、処理原水のpHをあらかじめ調整することでより短い滞留時間での処理が可能になる一方で、米ぬかの過剰な分解を原因としたバイオフィルムの形成による反応槽の透水性への悪影響が生じるなど、米ぬかの有機物源としてのハンドリングが課題となった。そこで、米ぬかの代わりの有機物源としてSRBが利用可能な有機物を反応槽内に直接添加する“Semi-Passiveプロセス”について種々の低分子有機化合物を添加する基礎試験を行った結果、エタノールを主成分としたアルコール溶剤を用いた条件において反応槽内で硫酸還元が生じ、金属の処理性も良好であることが明らかとなった。これらの基礎試験の結果に基づき、エタノールを有機物源とする薬剤添加プロセスについてより実規模に近いパイロットスケールでの試験を行い、その有用性について実証するとともに薬剤添加量などの処理条件の最適化を目指し検討を進めている。本発表ではこれらの検討結果について報告する