13:45 〜 14:05
[1K0201-06-03] 電気パルス法によるリチウムイオン電池正極材の分離に及ぼす正極活物質層の厚さの影響
司会:松岡 光昭(関西大学)
キーワード:リチウムイオン電池、電気パルス、分離、ジュール熱
電気自動車の市場拡大によるリチウムイオン電池の廃棄量増加にともない、有価金属を含む正極活物質の分離・回収技術が必要とされている。先行研究では、瞬間的に高電圧を印加する電気パルスによる正極活物質層と集電箔Alの界面での分離が報告されている。電気パルス時のジュール発熱によるAl箔と正極活物質層の熱膨張差から発生する熱応力が、分離に寄与すると考察されているが、より精緻な機構解明が求められる。
本研究では、正極活物質層の厚さが異なる試料に対して電気パルス試験をおこない、活物質層の厚さが分離に及ぼす影響を把握した。活物質層の厚さ40, 62, 80 µmの試料において、活物質層の回収率が95%以上となるジュール発熱を明らかとした。一方で、厚さ25 µmの試料では、同様のジュール熱を発生させても分離せず破断した。電流伝熱シミュレーションによる電気パルス印加時の温度解析から、厚さ40 µm以上の試料は集電箔と正極活物質層の界面近傍が温度上昇したのに対し、厚さ25 µmの試料は活物質層全体の温度が上昇しており、活物質層内の温度分布の違いが、分離に寄与する力に影響する可能性が示された。
本研究では、正極活物質層の厚さが異なる試料に対して電気パルス試験をおこない、活物質層の厚さが分離に及ぼす影響を把握した。活物質層の厚さ40, 62, 80 µmの試料において、活物質層の回収率が95%以上となるジュール発熱を明らかとした。一方で、厚さ25 µmの試料では、同様のジュール熱を発生させても分離せず破断した。電流伝熱シミュレーションによる電気パルス印加時の温度解析から、厚さ40 µm以上の試料は集電箔と正極活物質層の界面近傍が温度上昇したのに対し、厚さ25 µmの試料は活物質層全体の温度が上昇しており、活物質層内の温度分布の違いが、分離に寄与する力に影響する可能性が示された。
講演PDFファイルダウンロードパスワード認証
講演集に収録された講演PDFファイルのダウンロードにはパスワードが必要です。
現在有効なパスワードは、[資源・素材学会会員専用パスワード]です。
※[資源・素材学会会員専用パスワード]は【会員マイページ】にてご確認ください。(毎年1月に変更いたします。)
[資源・素材学会会員専用パスワード]を入力してください