資源・素材2024(秋田)

講演情報(2024年8月7日付 確定版)

企画講演

【企画講演】最近の採掘技術に関するトピック ② [9/10(火) PM 第2会場]

2024年9月10日(火) 13:00 〜 14:55 第2会場 (一般教育2号館 1F 102) (一般教育2号館 1F 102)

司会:坂口 清敏(東北大学)、佐藤 晃(熊本大学)

●石灰石鉱山をはじめとする採掘技術に関する最新の技術や関連する研究成果の発表を通して,新たな技術開発の知見を交換しする場を提供する。また,この企画発表を通して技術者および研究者どうしの親睦をはかり,新たな採掘技術発展のための知識を集約する。

<発表:20分中、講演15分、質疑応答5分/1件>

13:00 〜 13:20

[1207-11-01] 最近の武甲山残壁の挙動について

○佐々木 駿尚1、草川 遥1、熊澤 亘洋1、川上 高平1、黒須 大地1、山冨 二郎1 (1. 秩父地区残壁研究会)

司会:坂口 清敏(東北大学)

キーワード:武甲山、石灰石採掘、ベンチカット、残壁管理、モニタリング

埼玉県秩父地方の武甲山では大正年間に石灰石の採掘が始まり,100年を超える石灰石採掘の歴史を持つ。現在は,秩父太平洋セメント,武甲鉱業,菱光石灰工業の三社が山頂1,304 mからのベンチカットによる協調採掘を行っており,残壁の高さは400 mを越え,幅は2 kmにおよぶ。武甲山三社は1973年11月に秩父地区残壁研究会(秩父残研)を発足させ,年10回のペースで開催し,残壁挙動について観測結果を整理・考察し意見交換を行う場としている。2023年3月に500回目の秩父残研を持った。学識経験者からの指摘を受けて,秩父残研は2016年9月に岩手大学で開催されたMMIJ秋季大会において,“露天採掘場における残壁管理”と題するセッションを持ち,武甲山残壁における20年以上にわたるモニタリング結果を示し,残壁の安定化に向けた対策工事を明らかにした。その後,これらの口頭発表を補充・補強して論文化し,2018年8月,Journal of MMIJに“武甲山残壁特集号”として公開した。ここでは,2017年以降,対策工事の効果によってさらに安定化に向かっている武甲山残壁の挙動を報告する。