資源・素材2024(秋田)

講演情報(2024年8月7日付 確定版)

若手・一般ポスター発表

15:15-17:15 ポスター発表(湿式素材プロセッシング) [9/11(水) PM ポスター発表会場]

2024年9月11日(水) 15:15 〜 17:15 ポスター会場b (大学会館 1F クレール)

15:15 〜 17:15

[P068B] 光照射・非照射下での高濃度水系電解液中におけるスズハライドペロブスカイトの充放電挙動

○堀川 治暉1、横山 幸司1、横山 俊1、高橋 英志1 (1. 東北大学)

キーワード:スズハライドペロブスカイト、光蓄電池、高濃度水系電解液、ペロブスカイト正極、光増強

ハライドペロブスカイト(HP)は、優れた光吸収特性をもつことやリチウムイオン二次電池の電極材料として優れた充放電挙動を示すことから、太陽電池と蓄電池を単一デバイスに統合した「光蓄電池」を実現可能な物質として注目されている。しかし現状では、鉛系HPの光蓄電池の正極としての報告例があるのみである。本研究では新たにスズ系HPに注目した。スズは鉛よりも毒性が低く、またスズ系HPは鉛系HPよりバンドギャップが小さく、より効率的な光充電が期待される。本研究では、水系電解液中、光照射・非照射下でのスズ系HPの電気化学的挙動を初めて実験的に評価した。電解液には21 M リチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド(LiTFSA)水溶液を使用した。この電解液中では、溶液安定性が低いスズ系HPの溶解を大幅に抑制できることが我々の予備実験から判明した。非照射下でのスズ系HP電極の電気化学測定、電位掃引後のX線回折分析から、スズHPの充放電反応に関与するヨウ化物イオンの酸化還元やSn2+からSn0への還元が確認された。また、光照射下での電気化学測定も行い、これらの充放電挙動の光増強の可能性を検証した。