資源・素材2024(秋田)

講演情報(2024年8月7日付 確定版)

企画講演

【企画講演】岩盤工学と異分野の融合 [9/11(水) AM 第1会場]

2024年9月11日(水) 09:00 〜 11:50 第1会場 (一般教育2号館 1F 101) (一般教育2号館 1F 101)

司会:才ノ木 敦士(熊本大学)、羽柴 公博(東京大学)

●近年,持続可能な発展を目的として,様々な大深度地下開発・利用手法が新たに提案され,岩盤工学が取り扱う事象が複雑化してきている。このような状況に対応するためには,従来の岩盤工学が主として対象としてきた岩盤の物理,力学,水理特性のみではなく,化学,微生物学,鉱物学,情報技術などの異分野の知見が必要となる。本セッションでは,岩盤工学と関連する最先端の異分野融合研究の例を紹介する。

<発表:25分中、講演20分、質疑応答5分/1件>

10:35 〜 11:00

[2101-06-04] 多孔質岩遮水性改善を目的とした酵素誘発型ミネラル析出法の適用方法の評価

○小林 礼人1[修士課程]、廣瀬 瑠唯人1、才ノ木 敦士1、佐藤 晃1 (1. 熊本大学)

司会:羽柴 公博(東京大学)

キーワード:酵素誘発、炭酸カルシウム、多孔質、遮水性

大気中のCO2濃度の低下を目的とした技術の一つとして,CO2の地中貯留技術(CCS)が注目されている。CCSでは鉛直方向のCO2の漏洩は遮蔽層によって防ぐことができるとされている。一方で水平方向つまり帯水層においては,不適切な箇所へのCO2の拡散や漏洩や,遮蔽層に破砕帯を有する場合も同様に遮水性の改善が求められる。そこで本研究では,尿素と塩化カルシウムの水溶液に尿素分解酵素であるウレアーゼを混合した溶液を貯留対象の岩盤に圧入させ,帯水層の遮水特性向上を期待する新たな方法「酵素誘発型ミネラル析出法」を提案し,岩石試料に対して酵素誘発型ミネラル析出法を適用することで,岩石の遮水性改善効果について検討を行った結果を報告する。