資源・素材2024(秋田)

講演情報(2024年8月7日付 確定版)

若手・一般ポスター発表(ショート講演)

ポスター発表ショート講演(環境/リサイクル) [9/11(水) PM 第2会場]

2024年9月11日(水) 13:40 〜 15:04 第2会場 (一般教育2号館 1F 102)

司会:菅原 一輝(北九州市立大)

14:04 〜 14:08

[2209-27-07] ノーリアを用いる水溶液中のAu(III)の還元回収におよぼす酸濃度の影響

○谷口 陽路1[修士課程]、權藤 勘太1、松岡 光昭1、工藤 宏人1、村山 憲弘1、鈴木 智也2、成田 弘一2 (1. 関西大学、2. 産業技術総合研究所)

司会:菅原 一輝(北九州市立大)

キーワード:ノーリア、金、還元剤、湿式処理、リサイクル

我々のグループでは、ラダー型環状有機オリゴマーの一種であるノーリアを用いて、低環境負荷な金の回収方法の確立を目指している。ノーリアのAu(III)に対する特異的な還元能を見出すとともに、低濃度のAu(III)を含む金属イオンの混合溶液から固体状のAu粒子として分離・回収できることを明らかにしてきた。
本研究では、様々な塩酸酸性下におけるノーリアのAu(III)還元能について明らかにすることを目的とした。ノーリアによるAu(III)の還元回収におよぼす酸濃度や塩化物イオン濃度、振とう時間等の影響について調べた。全体的な傾向として、塩酸濃度が増加すると、ノーリアのAu(III)回収能が大きく低下した。Au(III)の塩化物錯体の安定性が高まったり、溶液がより酸化雰囲気となることにより、Au(III)の還元反応が起こりにくくなると考えられる。一方、ノーリアとAu(III)の仕込み比によっては、高い塩酸濃度であってもほぼ全量回収することができる条件を明らかにした。例えば、Au(III)の初濃度が100 ppm、塩酸濃度が5 Mの溶液に対して、ほぼ全量のAu(III)を回収できることがわかった。

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