資源・素材2024(秋田)

講演情報(2024年8月7日付 確定版)

若手・一般ポスター発表(ショート講演)

ポスター発表ショート講演(環境/リサイクル) [9/11(水) PM 第2会場]

2024年9月11日(水) 13:40 〜 14:56 第2会場 (一般教育2号館 1F 102) (一般教育2号館 1F 102)

司会:菅原 一輝(北九州市立大)

14:12 〜 14:16

[2209-27-09] ニッケル酸化鉱廃鉱石を用いたミネラルカーボネーションプロセスの抑制要因とスケールアップに向けた課題

○殿元 あみ1[修士課程]、高谷 雄太郎1、所 千晴2、浅野 聡3、渡邉 寛人3、大塚 啓司3 (1. 東京大学、2. 早稲田大学・東京大学、3. 住友金属鉱山株式会社)

司会:菅原 一輝(北九州市立大)

キーワード:MCT、ニッケル酸化鉱廃鉱石、カーボンニュートラル、CCUS

2050年までにカーボンニュートラル社会を実現するためには、既存の二酸化炭素排出量削減技術だけでは不十分であり、二酸化炭素の回収・除去技術、つまりネガティブエミッション技術が必要である。ネガティブエミッション技術の1つに、ケイ酸塩鉱物や酸化物と二酸化炭素の反応により、二酸化炭素を炭酸塩鉱物として固定するミネラルカーボネーション技術がある。この反応は自然に進行するが、反応速度が非常に遅いことと、その反応速度の向上のために費やされるエネルギー・コストが問題となっている。
本研究においてはニッケル酸化鉱廃鉱石、かんらん石、グリーンサンドを試料として二酸化炭素の固定実験を行った。二酸化炭素分圧・LS比・反応期間・外部刺激などの条件を変化させながら実験を行い、ミネラルカーボネーションプロセスの促進・抑制要因を探った。この結果、反応進行はケイ酸塩鉱物の溶解反応が律速反応であり、さらに二次鉱物の表面沈澱によって反応進行が阻害されることが明らかになった。発表では、各種条件におけるCO2固定量等を提示するとともに、スケールアップに向けた課題を整理する。