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[2209-27-10] 貝殻等を利用した収着材によるフッ化物イオン除去における収着阻害物質
司会：菅原 一輝（北九州市立大）
キーワード：フッ素、収着、フルオロアパタイト、貝殻、土壌汚染
フッ素は，環境汚染物質の1つであり，地下水環境基準・土壌溶出量基準が0.8mg/L以下に設定されている。フッ素は，フッ酸として工業的に利用されているが，適切に処理されない場合，人為的な地下水・土壌汚染を引き起こす。また，フッ素は，蛍石や花崗岩として存在する元素であり，自然由来の汚染土壌も国内で多数検出されている。これまで筆者らは，廃棄物である貝殻を利用したフッ素の収着除去について研究を行ってきた。これまでの研究において，純水系によるフッ化物イオンの除去実験を行い，リン酸処理を施した貝殻等収着材とフッ化物イオンが反応し，化学的に安定なフルオロアパタイトを生成することでフッ素を固定化できることを明らかにした。一方で，実際のフッ素汚染土壌から溶出したフッ化物イオンの収着を試みると，溶存態の有機物質によって水中のフッ化物イオンの収着を阻害することが分かっている。そこで，本研究では，その阻害条件に関する検討を行った。