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[2309-27-08] 硫酸法による耐熱陶器廃棄物からのリチウム資源の回収
司会:高谷 雄太郎(東京大学)
キーワード:リチウム抽出、耐熱陶器廃棄物、硫酸法、ペタライト
四日市萬古焼の主力製品である土鍋等の耐熱陶器は,耐熱衝撃性を向上させるために原料としてペタライトを使用しているため,酸化リチウム換算で2 %程度のリチウムを含有している。焼成時に不良となった耐熱陶器のリサイクルは難しく,リチウムなどの有用な金属だけでも回収できればその意義は大きい。本研究では,焼成後に不良となった耐熱陶器廃棄物からの硫酸法によるリチウム資源の回収について検討を行った。粉砕した耐熱陶器廃棄物と硫酸を反応させ,硫酸リチウムとして水に抽出し,その後の中和・ろ過工程によって不純物を取り除いた。次に硫酸リチウムと炭酸ナトリウムを反応させ,得られた沈殿物の回収を行った。この沈殿物を粉末X線回折法によって分析した結果,炭酸リチウム単相であることが確認できた。このことから,リチウム含有量の少ない耐熱陶器廃棄物からでもリチウム資源を回収することができ,耐熱陶器廃棄物の有効利用の可能性が示唆された。
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