資源・素材2024(秋田)

講演情報(2024年8月7日付 確定版)

一般講演

【一般講演】 高温素材プロセッシング [9/11(水) AM 第6会場]

2024年9月11日(水) 09:30 〜 11:50 第6会場 (一般教育2号館 3F 302) (一般教育2号館 3F 302)

司会:谷ノ内 勇樹(九州大学)、安田 幸司(京都大学)

●高温素材プロセッシング:乾式製錬,リサイクル,高温における新素材の製造に関する反応,高温溶融塩電解などについて、その熱力学・速度論などの学問的議論を行う。

<発表時間20分中、講演12分、質疑応答8分/1件>

10:50 〜 11:10

[2601-06-04] 酸化物を利用した使用済み電極からのIr, Ruの分離・回収

○田鍋 恭大1[修士課程]、高橋 浩介、青山 涼平1、田中 祐直、永井 崇1 (1. 千葉工業大学)

司会:安田 幸司(京都大学)

キーワード:リサイクル、イリジウム、ルテニウム、白金族金属

イリジウム(Ir), ルテニウム(Ru)は白金族金属(PGM)の一種であり、工業電解用として不溶性電極に使用されている。Ir, Ruを含む不溶性電極は、過電圧が低いことや耐久性が高いことから環境エネルギー問題が注目される昨今では、今後も一定の需要があると考えられる。しかし、これらは産出国が偏在している点や、白金精錬の副産物として精製されるため、供給量が少なく、安定した供給が望めないことから、リサイクルによる回収が重要である。また、これらのリサイクルには溶液化が必須であるが、溶解には王水や塩素ガスを含む塩酸等の強力な酸を用いるため、環境負荷が高いという課題があり、酸溶解性の向上が求められる。本研究室ではIr, Ruを高温で酸化揮発させ希土類酸化物などに吸収させることで、塩酸に易溶なIr, Ru含有複合酸化物として回収する手法を検討した。揮発したイリジウム、ルテニウム酸化物は希土類酸化物に吸収させ、Ir, Ru含有複合酸化物として回収することで塩酸への易溶化を図った。生成した複合酸化物を塩酸に溶解しICP-OESにより分析し、Ir, Ruが高い溶解性を示したことを確認した。