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[2607-23-01] 複合酸化物を利用したIr, Ru含有廃棄物からのIr, Ruの回収
司会:岸本 章宏 (京都大学)
キーワード:イリジウム、ルテニウム、白金族金属、リサイクル
イリジウム(Ir)およびルテニウム(Ru)は白金族金属(PGM)の一種であり、さまざまな用途で使用されている。しかし、これらの生産量は非常に少なく、産出地域も南アフリカなどに偏在しているため、安定した供給を確保するためには使用済み製品からのリサイクルが重要である。現在のリサイクル法では、IrおよびRuを溶解する必要があるが、その際に強力な酸を使用しなければならない。これによる環境負荷や危険性が高まることが問題とされており、対応策として、IrとRuの酸溶解性の向上(易溶化)が求められている。加えて、現在ではIrとRuがどちらも含まれる廃棄物が存在するため、これらを同時に易溶化させる方法も必要とされている。また、廃棄物にはチタン(Ti)などの卑金属が混入する可能性も懸念されている。本研究室では、IrおよびRuを複合酸化物化させることによる易溶化を行ってきた。本研究では、Ir-Ru含有模擬試料とTiを炭酸ストロンチウム(SrCO3)によって複合酸化物化させ、この塩酸に対する溶解性を調査した。