資源・素材2024(秋田)

講演情報(2024年8月7日付 確定版)

企画講演

【企画講演】ワイヤロープ① [9/12(木) AM 第3会場]

2024年9月12日(木) 10:00 〜 11:50 第3会場 (一般教育2号館 1F 103) (一般教育2号館 1F 103)

司会:鈴木 耕一(株式会社コラボテック)

●本セッションは,ワイヤロープ研究会が線材製品協会ワイヤロープ部会との合同で企画する もので,年に一度,ワイヤロープにかかわるメーカー,ユーザー,研究機関などに属する 技術者・研究者が一堂に会し,互いの最新の研究成果や,開発技術・実用事例などについて 公開で発表・討議することをもって,ワイヤロープの製造・使用・保守管理に関する技術の さらなる向上・発展に資することを目的とするおのである。

<発表:25分中、講演20分、質疑応答5分/1件>

11:00 〜 11:25

[3301-04-03] プレグラウトマルチケーブルに関する検討

○荒木 茂1、堀井 智紀1、細居 清剛1、山本 圭一郎2 (1. 神鋼鋼線工業株式会社、2. 極東鋼弦コンクリート振興株式会社)

司会:鈴木 耕一(株式会社コラボテック)

キーワード:プレグラウト、マルチケーブル、生産性向上、省資源

通常、PC鋼材はコンクリート内に埋設されたシースに通線され、緊張・定着される。その後、シースとPC鋼材の隙間にセメントグラウトを注入することで、PC鋼材とコンクリートと一体化すると共に防錆される。これに対してプレグラウト鋼材は未硬化のエポキシ樹脂を塗布し、ポリエチレンシースで被覆したケーブルであり、コンクリートに埋設して緊張・定着した後、エポキシ樹脂が硬化して一体化する。グラウト不要で施工性に優れ、高耐食に優れたケーブルであることから、橋梁の横締めケーブルとして幅広く普及してきた。一方、シングルストランドのみの展開であり、緊張力が小さいこと、配置上の制約があることから、主ケーブルとしては採用が限定されていた。そこで効率的に緊張力を導入できるプレグラウトマルチケーブルを開発した。荷重・被覆形状を両立するため、高強度PC鋼より線を用いた7S15.2H(最大試験力は2198kNと12S12.7相当)となっている。今回、シースとしての性能、プレグラウトとしての耐食性などを確認するとともに、設計・施工に関わる試験を実施したため、その内容を報告する。