資源・素材2024(秋田)

講演情報(2024年8月7日付 確定版)

企画講演

【企画講演】ワイヤロープ② [9/12(木) PM 第3会場]

2024年9月12日(木) 13:00 〜 15:55 第3会場 (一般教育2号館 1F 103) (一般教育2号館 1F 103)

司会:井上 新也(神鋼鋼線工業株式会社)、守谷 敏之(東京製綱株式会社)

●本セッションは,ワイヤロープ研究会が線材製品協会ワイヤロープ部会との合同で企画する もので,年に一度,ワイヤロープにかかわるメーカー,ユーザー,研究機関などに属する 技術者・研究者が一堂に会し,互いの最新の研究成果や,開発技術・実用事例などについて 公開で発表・討議することをもって,ワイヤロープの製造・使用・保守管理に関する技術の さらなる向上・発展に資することを目的とするおのである。

<発表:25分中、講演20分、質疑応答5分/1件>

14:50 〜 15:15

[3305-10-05] エレベータロープのロープ構成と減衰比の関係(自由振動試験による比較)

○松本 隼人2[修士課程]、木下 貴博2、岡村 茂樹2、藤田 聡3、田中 和宏1、小川 哲1 (1. 東芝エレベータ株式会社、2. 富山県立大学、3. 東京電機大学)

司会:守谷 敏之(東京製綱株式会社)

キーワード:エレベータロープ、減衰比、自由振動試験

近年の建築物の高層化に伴って,使用されるエレベータロープも長尺となっている.その結果,エレベータロープの固有周期が高層建築物の固有周期に接近し,地震等の外力による共振によって,エレベータロープが大きく揺れることがある.その場合,エレベータロープが昇降路内の機器に衝突し,引掛りや損傷が生じることが懸念され,エレベータ自体を安全に運用できない可能性が指摘されている.そのため,地震時のロープ挙動を正確に把握する手段として,波動方程式による応答解析がしばしば用いられている.これらの応答解析では,ロープの減衰比を一定として解析されるが,実機での自由振動試験においては,ロープの減衰比に変位依存性があることが確認されている.要素試験装置を用いた我々の既往の研究においても,実機試験と同様に減衰比の変位依存性を確認している.減衰比の変位依存性については,ロープの構成や心綱の素材など様々な因子が影響を及ぼしていると思われる.本報では,心綱の素材の違いに着目し,ロープの自由振動試験をおこなった.ロープの心綱の素材の違いが減衰比の変位依存性へ与える影響について報告する.