資源・素材2024(秋田)

講演情報(2024年8月7日付 確定版)

企画講演

【企画講演】学会長期テーマプロジェクト-第2期のスタートアップと第1期のフォローアップ [9/12(木) PM 第5会場]

2024年9月12日(木) 13:00 〜 17:00 第5会場 (一般教育2号館 3F 301) (一般教育2号館 3F 301)

司会:小池 克明(京都大学)

●日本鉱業振興会の助成により学会長期テーマプロジェクトが第1期から継続され,厳正な審査を経て2024年3月に7件の第2期課題が採択された。統括リーダーから第2期の趣旨説明に引き続き,スタートアップした各採択課題の研究内容や目指すところなどを発表いただく。また,第1期の7課題のフォローアップとして,各課題の研究成果の総括やその後の発展などを発表いただく。

<発表:10分中、講演10分、質疑応答は最後にまとめて「総括・討論」で行う/1件><発表:20分中、講演15分、質疑応答5分/1件>

13:05 〜 13:25

[3507-19-01] 地熱貯留層の監視を目的とした地震波と能動弾性波による広域モニタリング

○吉光 奈奈1、澤山 和貴1、土井 一生1、松田 航洋1 (1. 京都大学)

司会:小池 克明(京都大学)

キーワード:地熱貯留層、地震波、能動震源

日本が持つ豊富な地熱資源を発電に活かすことができれば,エネルギー自給率の向上や,CO2排出量の削減につなげることができる.地熱貯留層と呼ばれる熱水や蒸気が溜まった地下領域を効率的に活用するためには,熱水量の変動,地中に分布する亀裂の時空間変化,微小地震の発生など,周辺地盤の状況を長期的に監視する必要がある.我々は,将来的な熱水や亀裂の時空間分布監視のための常時モニタリングを目指し,能動・受動的な観測を融合させたフィールドモニタリング試験を実施する.受動的な信号としては地熱地帯で発生した微小地震を,能動的な信号としては人工的に透過させた弾性波を用いる.このような観測は過去にも行われてきたが,進化した現代の収録・送振技術を組み合わせることで,収録信号の感度向上と解釈の深化を図る.さらに,実験室における岩石試料を用いた計測を実フィールドの観測とインタラクトさせながら,弾性波モニタリングの可能性と限界を評価する.また,地温が高いという特殊な環境における長期観測を目指した機器や手法の開発にも取り組む予定である.