15:05 〜 15:25
[3507-19-07] 「固体王水」の水平展開によるレアメタルの新規リサイクル手法の開発
司会:小池 克明(京都大学)
キーワード:リサイクル、レアメタル、溶融塩、固体王水
タングステンやタンタルなどに代表されるレアメタルは、鉄や銅などのベースメタルと比較すると需要量は大幅に少ない。一方で、高い融点や強度、また誘電率など特異的な性質を持つことから、先端技術などには欠かせない素材として重要な役割を占める。また、産出地域が極端に偏在していることや、生産量自体も小さいことから、需給上のリスクが大きい素材でもある。このようなレアメタルの安定的な供給には、積極的なリサイクルが大きな役割を果たす。一方で、従来のリサイクル法は、極めて高い温度での処理や大量の薬品による溶解など、環境負荷やコスト面での課題が多く存在する。
そこで本研究では、研究代表者がこれまでに開発してきた「固体王水」を応用する。この固体王水は塩化鉄(III)を主体とする複合溶融塩のことを指し、500 ℃未満で溶融塩化すること、また塩化鉄が極めて強い塩化能を持つことから、従来のプロセスよりも大幅に低い温度、かつ穏和な条件での直接的な処理が可能となる。これまでに、処理が難しいとされる様々な白金族金属(PGMs)への適用が確認されており、本研究ではこれを、タングステンやタンタルのような特に溶解しづらいとされるレアメタルの処理に応用する。本発表では、これまでに得られた知見を紹介するとともに、今後の展望について紹介する。
そこで本研究では、研究代表者がこれまでに開発してきた「固体王水」を応用する。この固体王水は塩化鉄(III)を主体とする複合溶融塩のことを指し、500 ℃未満で溶融塩化すること、また塩化鉄が極めて強い塩化能を持つことから、従来のプロセスよりも大幅に低い温度、かつ穏和な条件での直接的な処理が可能となる。これまでに、処理が難しいとされる様々な白金族金属(PGMs)への適用が確認されており、本研究ではこれを、タングステンやタンタルのような特に溶解しづらいとされるレアメタルの処理に応用する。本発表では、これまでに得られた知見を紹介するとともに、今後の展望について紹介する。