一般社団法人資源・素材学会 2025年度 春季大会

講演情報(2025年2月5日付 確定版)

一般講演

【一般講演】鉱物処理  [3/13(木) AM 第4会場]

2025年3月13日(木) 09:45 〜 12:00 第4会場(6号館 3階 636)

司会:三木 一(九州大学)、芳賀 一寿(秋田大学)

●鉱物処理:天然鉱物資源の選鉱・製錬分野(物理選別,浮遊選鉱,バイオリーチング,ケミカルリーチング等)における新手法開発,新たな対象物への適用技術開発等について議論を行う。

<発表時間20分中、講演15分、質疑応答5分/1件>

10:25 〜 10:45

[2K0401-06-03] 劣質資源の有効活用に向けた赤外分光法による鉄鉱石中リン吸着ゲーサイトの構造解析

○川並 園実1、村尾 玲子1 (1. 日本製鉄株式会社)

司会:三木 一(九州大学)

キーワード:鉄鉱石 、リン、赤外分光、リン吸着ゲーサイト

豪州産鉄鉱石の将来的なリン(P)濃度上昇に伴う操業への悪影響が懸念されている。課題解決のため、高P鉄鉱石の有効活用に関する技術開発を行っており、その一環で、系統的な豪州産鉄鉱石中Pの存在状態評価に取り組んでいる。鉱物粒子解析装置(MLA)による高P鉄鉱石の分析の結果、Pの主要な存在状態はリン吸着ゲーサイト(P吸着α-FeOOH)であることが分かった。そこで本研究では、顕微赤外分光(IR)を用いて2種類の高P鉄鉱石を観察し、それぞれに含まれるP吸着α-FeOOHの構造解析を行った。その結果、P吸着α-FeOOHはα-FeOOHとリン酸イオンとが化学結合を形成する構造であり、鉄鉱石が生成したときの溶液pHによってその構造が変化することが示唆された。2種の鉄鉱石からはそれぞれ異なるpHで生成する2次リン酸塩鉱物が観測されており、IRスペクトル解析で得られた結果と対応していた。このように、豪州産鉄鉱石中のPの存在状態をIR等で評価することで、鉄鉱石の成因が推測でき、これにより操業に有用な鉄鉱石の選別が可能となるため、これまでに活用できなかった高P鉄鉱石の利用拡大が期待できる。

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