第60回日本神経学会学術大会

講演情報

シンポジウム

[S-09] 新たな臨床スペクトラムとしての多系統蛋白質症

2019年5月23日(木) 08:00 〜 09:30 第4会場 (大阪国際会議場10F 会議室1001-1002)

座長:青木 正志(東北大学大学院医学系研究科神経内科学), 山下 賢(熊本大学大学院生命科学研究部神経内科学分野)

[S-09-1] MATR3変異を伴うMSP5型の病態と治療戦略

山下 賢 (熊本大学大学院生命科学研究部脳神経内科学)

従来より封入体ミオパチーに骨パジェット病や前頭側頭型認知症を合併する遺伝性疾患はIBMPFDと称されていたが、近年の遺伝学の進歩に伴ってこれらの原因遺伝子は筋萎縮性側索硬化症をはじめ多彩な神経症状の原因となることが明らかとなった。本疾患では筋や骨、中枢神経系など多臓器に共通する病態を介して蛋白凝集体を形成することから、多系統蛋白質症(Multisystem proteinopathy: MSP)という疾患概念が提唱された。しかしMSPの疾患概念は国際的なコンセンサスに至っておらず、診断基準も存在せず、その病態は依然不明のままである。本シンポジウムでは、MSPという疾患概念の周知をはかるとともに、本邦における臨床的な実態を解明し、その病態と治療戦略についてディスカッションすることがねらいである。

photo/5000054.jpg
1989年 愛光高校卒業 
1995年 熊本大学医学部医学科卒業 
     熊本大学医学部附属病院第一内科研修医 
2004年 米国コロンビア大学神経内科博士研究員 
2014年 熊本大学大学院生命科学研究部神経内科准教授

抄録パスワード認証
パスワードは抄録集・参加証に記載してあります。

パスワード