第17回日本薬局学会学術総会

講演情報

一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Cグループ

2023年10月9日(月) 14:50 〜 15:30 ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-060-C] 当社における患者フォローアップ業務の実施状況と推進の課題

亀井 雄吾1, 吉田 辰哉2, 長江 徹宣3, 金子 武史3, 伊藤 由紀3 (1.(株)スギヤマ薬品 新城東店, 2.四軒家店, 3.薬事本部)

【目的】
2022年の調剤報酬改定では「服薬管理指導料」の算定要件に継続的服薬指導が追記された。当社での服薬期間中の患者フォローアップは電話による服薬フォローが主であったが、2022年12月よりアプリによる服薬フォローも開始した。そこで、服薬フォローを必要とするすべての患者に実施できるよう、現状を調査し、服薬フォロー推進を目的として、積極的に服薬フォローを行う方法を考察し情報共有する。
【方法】
調剤実施店舗79店において服薬フォロー状況を調査した。内容は、服薬フォローを行っている「患者の特徴」、「服用薬」、「服薬フォロー回数/月(電話、アプリ、来店時)」、「今までに取り組んだことのある事例」、「今後取り組んでみようと思う事例」等である。
【結果】
69店から回答が得られた。それぞれの設問で多かった回答(件数)は、「患者の特徴」:高齢者(40)、「服用薬」:糖尿病用薬(38)であった。「服薬フォロー回数/月」(電話): 1~5回(31)、「服薬フォロー回数/月」(アプリ): 0回(42)、「服薬フォロー回数/月」(来店時): 0回(51)だった。「今までに取り組んだことのある事例」:新たな薬剤の服用に不安を感じていた方へのフォロー(38)、「今後取り組んでみようと思う事例」:骨粗鬆症治療薬が新たに処方された方へのフォロー(44)だった。
【考察】
現在は、服薬フォローを必要とする患者すべてに服薬フォローは行えていない。服薬フォローは電話で行うのが一般的ではあったが、いつでもメッセージの送信が可能なアプリでの服薬フォロー、ドラッグストアであれば、買い物と併せてといった服薬フォローも今後、選択肢となり得る。「高齢者」、「糖尿病用薬を服用中の患者」、「新規処方のある患者」に注目し、薬局の環境特性を活かして、実施してみることが患者フォローアップ推進のための第一歩である。