[SY1-2] 訪問薬剤管理指導等における多職種連携に関して
訪問薬剤管理指導において、ポリファーマシー対策等の薬学的管理を行う際には、情報収集が最も重要である。ポリファーマシーは明確な処方薬数の定義ではなく「薬剤のあらゆる不適切な問題」とされており、重複投与、薬物有害事象、服薬アドヒアランスの低下、過量投与・過小医療の回避などを含めた薬物療法の適正化が求められ、薬剤以外の情報収集が必要不可欠である。具体的には、詳細な処方歴や症状や病状だけでなく、認知機能、日常生活動作(ADL)、栄養状態、生活環境などの多角的な情報に基づく患者評価が必須であり、加えて、多職種での介入が重要となる。すなわち、国立長寿医療研究センター内の高齢者薬物療法適正化チーム[医師(老年内科、リハビリ科、循環器科等)、薬剤師、看護師、管理栄養士、言語聴覚士などリハビリテーション専門職]は、多職種で情報を共有し、介入を行うモデルケースであるといえる。しかしながら、病院以外の地域医療レベルでの社会実装は進んでおらず、本研究では、こうしたチーム医療のモデルを訪問薬剤管理指導に活用するための問題点を明らかにし、その改善策を提示することが求められる。こうした背景のもと厚生労働科学研究費補助金長寿科学政策研究事業で薬学的視点を踏まえた自立支援・重度化防止 推進のための研究を進めている。
本講演では、研究結果をもとに訪問薬剤管理指導等における多職種連携のあり方を検討したいと考える。
本講演では、研究結果をもとに訪問薬剤管理指導等における多職種連携のあり方を検討したいと考える。