サイエンスキャッスル2018

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[NS105] 口頭発表 O-7〜O-12

2018年12月16日(日) 12:50 〜 14:20 口頭発表会場 (1F コンベンションホールB)

[O-8] 宮城県多賀城高校 Bursa.バスターズ

船山遥斗, 大澤杏也佳, 川上奈帆, 山下涼斗, 京谷秀人, 鶏徳俊樹, 大江透真, 伊勢太一, 市川一紀, 伊藤瑛玲奈 (宮城県多賀城高等学校 SS科学部)

キーワード:マツノザイセンチュウ、松くい虫、寄生虫、アカマツ

<概要>
多賀城高校のアカマツ林において,近年立ち枯れ個体が目立っている。一般に,松枯れは線虫類の一種マツノザイセンチュウ(Bursaphelenchus xylophilus)が寄生することで起こるマツ材線虫病が主な原因と言われている。そこで,アカマツ全部の個体識別を行い健康状況を把握し,健康が悪化したアカマツからマツノザイセンチュウの検出を試みた。

結果,アカマツ林(全92本)において松枯れ被害は拡大傾向にあり,枯死体16本中10本から線虫類が検出され,さらにはその中の8本にマツノザイセンチュウが出現した。
<考察・展望>
多賀城高校における「松枯れ」は,マツノザイセンチュウの寄生による病害である。平成29年8月に枯死体16本を除去したが,今年も枯死体が1本出現したことから,被害の拡大を防ぐことは容易ではない。また,気孔観察により,気孔の汚染がアカマツの樹勢を衰えさせる要因となっている。しかし,アカマツの健康被害の拡大阻止のために,今後も健康調査を継続するとともに,気孔の汚染状況の観察の他,土壌の成分についても調査項目に加えて研究を発展させたい。