2020年度全国大会(第55回論文発表会)

講演情報

都市計画論文

講演番号[63]-[67]

2020年11月7日(土) 13:00 〜 14:40 第V会場

司会:桑野 将司(鳥取大学大学院)、円山 琢也(熊本大学)

13:40 〜 14:00

[65] 再帰的意思決定を考慮した動学的土地所有形態選択モデル

○小林 里瑳1、羽藤 英二1 (1. 東京大学大学院工学系研究科)

キーワード:土地所有、旧土地台帳、動的離散選択モデル、RLモデル

本研究の目的は,長期にわたる土地所有形態に対する地主の投機的な行動を考慮した非集計的フレームワークを提案することにある.本論文では,ランダム効用最大化理論に基づくロジットモデル型の動的離散選択モデルを適用することで,時間割引率の推定が可能な動学的土地所有形態選択モデルを定式化した.提案したモデルのパラメータは,道後温泉地区の土地台帳をデジタイズする事で得た家単位の地主毎の土地所有履歴という実データを用いて推定した.推定結果より,時間割引率から地主の近視眼的な土地所有選択,また,道後温泉地区における主要な建築物である外湯施設からの距離パラメータからは時代によって選好する土地の位置が異なる事が明らかになった.