2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

講演情報

口頭発表

一般セッション » [一般セッション] 7.エージェント

[3J1] エージェント-マルチエージェント(1)

2018年6月7日(木) 13:50 〜 15:30 J会場 (2F ロイヤルガーデンB)

座長:福田 直樹(静岡大学)

14:30 〜 14:50

[3J1-03] 繰り返し貪欲組合せオークションを用いた利己的マルチエージェント経路計画

〇町田 真直1 (1. 日本電気株式会社)

キーワード:マルチエージェントシステム、マルチエージェントパスファインディング、組合せオークション

本稿では、繰り返し貪欲組合せオークションを用いた、利己的なマルチエージェント間における経路探索メカニズムを提案する。マルチエージェント経路探索(MAPF)は、各エージェントがそれぞれのスタートからゴールまで、衝突することなく移動し、全体のコスト(例えば、全エージェントの移動時間)を最小化する経路を探索する問題である。組合せオークション(CA)は、複数の商品を、利己的なエージェントの効用の総和が最大であるように割り当てる問題である。近年の2つの研究で、利己的なエージェント間でのMAPFの手法が提案されている。1つは、ITFと呼ばれる、同時競り上げオークションに似た枠組みを用いている。また、もう一方では、CAを用いて、全体のコストを最小化する手法を提案している。しかし、ITFを用いた手法には近似保証がなく、CAを用いた手法は計算困難(NP困難)であるという欠点がある。本稿では、計算効率の良い繰り返し貪欲組合せオークションを用いた、2種類の手法を提案する。また、1つ目の手法は、エージェント数の2乗の近似保証を持ち、2つ目の手法は、数値実験においてITFより全体のコストが低くなることを示す。