2019年第80回応用物理学会秋季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

9 応用物性 » 9.1 誘電材料・誘電体

[18a-E317-1~10] 9.1 誘電材料・誘電体

2019年9月18日(水) 09:00 〜 11:45 E317 (E317)

坂本 渉(中部大)、森本 貴明(防衛大)

10:00 〜 10:15

[18a-E317-5] 共沈法によるアモルファスBiFeO3の合成と一軸加圧による誘電体材料の作製

坂本 彩斗1、上野 慎太郎1、藤井 一郎1、和田 智志1 (1.山梨大工)

キーワード:誘電材料、アモルファス

​様々な電子デバイスに用いられる積層セラミックコンデンサー(MLCC)には、比誘電率が5,000以上で温度と電場に依存しない誘電体が求められている。現在のMLCCには誘電体層の主成分に強誘電体のチタン酸バリウムが用いられており、その比誘電率は一般にその値よりも小さく、大きな温度・電場依存性を示す。比誘電率が10,000以上を持つ誘電体材料には緩和型強誘電体材料があり、その高い比誘電率はリラクサー中に存在する数ナノメートルの分極領域(PNR)の電場応答に起因する。しかし、リラクサーの比誘電率も温度と電場に依存してしまう。そこで、強誘電体材料をアモルファス状態で緻密化し、結晶クラスター(リラクサーのPNRに相当)を非接触かつ高密度でアモルファスマトリックス中に導入することで高誘電率で温度・電場依存性のない誘電体の作製が可能であると考えた。