2023年第70回応用物理学会春季学術講演会

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CS コードシェアセッション » 【CS.3】 3.10 フォトニック構造・現象、3.11 ナノ領域光科学・近接場光学、合同セッションMのコードシェア

[16a-E502-1~10] CS.3 3.10 フォトニック構造・現象、3.11 ナノ領域光科学・近接場光学、合同セッションMのコードシェアセッション

2023年3月16日(木) 09:15 〜 12:00 E502 (12号館)

石井 智(物材機構)、デ・ゾイサ メーナカ(京大)

11:15 〜 11:30

[16a-E502-8] 透明反射遮熱フィルムに向けた酸化物半導体ナノ粒子薄膜の赤外メタマテリアル制御

松井 裕章1、庄司 美穂2、日向野 怜子2、依田 秀彦3、藤田 明希4 (1.東大工、2.三菱マテリアル、3.宇都宮大学、4.科学技術研究所)

キーワード:酸化物半導体、プラズモニックメタマテリアル、赤外領域

住宅内の快適な環境の実現に向けて、窓から侵入する熱線を効率よく遮蔽可能な遮熱断熱技術が要求され、太陽光からの熱線(近赤外線)を効果的に遮断することが必要である。特に、ガラス窓の応用に対して、近赤外光(熱線)を光吸収ではなく光反射によって遮蔽することが求められ、可視・電波透過性を持つ透明反射遮熱フィルムの開発を要求する。本発表では、酸化物半導体(ITO)ナノ粒子の表面プラズモン共鳴を応用して, 新しい透明反射遮熱フィルムの開発を紹介する。本研究では、赤外エリプソメトリ分光を用いた光学解析を行い、ITOナノ粒子薄膜がメタマテリアル(人工物質)として機能化し、近赤外・中赤外域の光学応答(共鳴反射)を決定することを見出した。本発表では、新しい透明反射遮熱フィルムに向けて, 酸化物半導体ナノ粒子薄膜のメタマテリアル制御と光学特性を報告し、赤外域での高反射性能と遮熱特性に与える影響を考察する。