日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 404-2 核化学,放射化学,分析化学,アクチノイドの化学

[G34-37] 分析化学・FP吸着

2014年3月27日(木) 15:50 〜 16:55 G (1号館 11D)

座長:尾上順(東工大)

[G36] 表面開始原子移動ラジカル重合法(SI-ATRP)による感応性ポリマー/シリカハイブリッド粒子の合成とランタノイド分離への応用

塚原剛彦1, 朴基哲1 (1.東工大工学研究所)

キーワード:ポリマー, 分離, ランタノイド, ラジカル重合, ハイブリッド粒子

32℃近傍に相転移温度を有するポリイソプロピルアクリルアミド(PNIPAM)と、f軌道元素への配位サイトとなり得るモノマーとを共重合させることで、温度変化のみでLnイオンの吸・脱離が可能な感応性ポリマー/シリカハイブリッド粒子の開発を試みた。表面開始原子移動ラジカル重合(ATRP)法を採用することで、シリカ粒子表面上から、分子量・分子量分布の極めて制御されたポリマーを成長させることに成功した。表面に化学的にポリマーが固定化されているため、酸・アルカリ耐性も極めて高く、ポリマーの溶出等も生じない。合成したハイブリッド粒子を用いて、La(III)、Ce(III)、Nd(III)、Sm(III)、Eu(III)、Lu(III)イオンを含む硝酸水溶液の吸・脱着試験を実施したところ、これらイオンは低温側で吸着し、昇温後、ポリマー鎖が急激に凝縮するため、40℃で殆ど全てが脱離することが分かった。