日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[M25-30] 福島事故セッション1

2014年3月27日(木) 10:20 〜 12:00 M (1号館 12L)

座長:溝上伸也(東京電力)

[M29] 福島第一原子力発電所事故における放射性核分裂生成物放出挙動の評価

(1)セシウム放出挙動

鈴木博之1, 鈴木洋明1, 岡田英俊1, 内田俊介1, 内藤正則1, 白井浩嗣1 (1.(一財)エネ総研)

キーワード:福島第一原子力発電所事故, 過酷事故, 放射性核分裂生成物, FP移行挙動, セシウム

福島第一原子力発電所事故後の汚染水中で測定されたセシウム濃度の経時の解析に基づき、燃料からのセシウム放出挙動を評価・検討した。汚染水のセシウム放射能濃度は、除去装置の稼働により事故後500日程度までは単調に減衰するが、それ以降、ほぼ一定値を示している。この事実は、事故直後に燃料から全量が放出されずに、残存したセシウムが溶融燃料から継続的に放出されていることを示唆している。本発表では、マスバランス評価により、事故時短時間に放出されるセシウムと長期にわたり放出されるセシウムの比率を定量化し、その比率決定の根拠について考察する。