2016年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 306-1 原子力安全工学(原子力施設・設備,PSAを含む)

[1F14-19] 福島原発事故

2016年9月7日(水) 16:05 〜 17:40 F会場 (久留米シティプラザ Cボックス)

座長:河合 宏(テプシス)

17:20 〜 17:35

[1F19] 全電源喪失時における反応炉状況把握技術の提案

(5)IC作動問題の東電進捗報告解析とマニュアルによる理解

*渡邊 一男1 (1.WNR-Cx 渡邊研究処)

キーワード:1号機、IC、反応器圧力・水位、チャート記録、モデル解析

3.11福島第一1号機の地震‐津波間のIC作動問題は、東電報告から各事故調報告・ノンフィクションに至るまで、すべて最初の2系統自動起動、次いで手動による1系統3回作動としている。しかし、反応器の圧力・水位チャート記録の慎重読取に始まり、理論解析・マニュアル・実際操作推定により、ICは不作動であり、福島ストーリーの第1章は改訂されるべきとこれまでに報告した。
討議においては、崩壊熱による以外の論議がなかったので、他学会・各事故調の有識者を訪ね、ようやく各種の論説を得た。しかし、何れも従来より定説の「作動証言・ボード記録」と、証拠では「IC内冷却水減量・弁開閉残姿」である。
新情報には「東電進捗報告解析」と「規制委員会情報・スクラムマニュアル」があるが、前者は両義的、後者は不作動証明であって、結論には至らない。
今後は、当事者を含めてのより検証的の論議により解明を進めるべきと考える。
現場状況の確認が第一である。