2016年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1. 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[2C18-24] シビアアクシデント2

2016年3月27日(日) 16:35 〜 18:25 C会場 (講義棟B棟 B103)

座長:西 義久(電中研)

17:35 〜 17:50

[2C22] CIGMA装置を用いた軽水炉格納容器熱水力挙動に関する最初の実験

*柴本 泰照1、安部 諭1、石垣 将宏1、与能本 泰介1 (1.日本原子力研究開発機構)

キーワード:重大事故、格納容器、過温破損、ROSA-SA、CIGMA

シビアアクシデント対策の強化を特徴とする新たな安全規制を支援するために,JAEAでは,格納容器の熱流動及びエアロゾル挙動の調査を目的としたROSA-SAプロジェクトを開始し,その中核となる大型格納容器実験装置CIGMAの設計・製作を進めてきた。今般本装置が完成し,試運転を含めた最初の実験が完了したため,結果概要を報告する。この実験では第一段階として,計画されている実験を網羅的に行うこととし,格納容器を模擬した試験部への蒸気注入による加圧,内部スプレイ及び外面冷却による減圧,水素移行調査のためのヘリウム成層浸食に関する実験を行い,基礎現象の把握とともに,装置全体としての性能やガス濃度分布及び粒子画像計測手法等の特殊な計測手法の検証を行った。概ね設計で意図した結果が得られ,計測に関する課題も抽出できた。今後,熱損失や容器内気体拡散等の装置特性を把握するための実験を行うとともに,事故条件における気体混合や冷却等の格納容器熱水力現象のメカニズム解明に資するデータを取得していく予定である。