2017年秋の大会

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VI. 保健物理と環境科学 » 保健物理と環境科学

[1Q05-09] 線量計測1

2017年9月13日(水) 15:50 〜 17:10 Q会場 (フロンティア応用科学研究棟 レクチャーホール)

座長:佐々木 道也 (電中研)

16:20 〜 16:35

[1Q07] 福島第一原子力発電所における放射能計測の迅速化への取組み

*佐々木 宏訓1、大友 孝郎1、平 純一1、實重 宏明1 (1. 東京電力ホールディングス株式会社)

キーワード:ベータ線源、ICP-MS、トリチウム、ストロンチウム90、放射能計測

Sr-90,及びトリチウムを含む試料水の放射能濃度を迅速かつ高精度に分析することが,廃炉推進の要になっている。
当所では,純β線放出核種であるSr-90の分析をSrレジン法+β核種分析装置によって測定しているものの,作業・設備管理の面で迅速性に欠けている。分析迅速化にあたり,多段階分離機構を備えたICP-MS法(誘導結合プラズマ質量分析法)と従来法の分析結果を比較した。一方,弱β線放出核種のトリチウムは,常圧蒸留法+一昼夜静置を実施しているため,迅速性に欠ける。分析迅速化にあたり,同時多数の前処理が可能な固相抽出剤を用いたトリチウムカラム法と従来法の分析結果を比較した。その結果,Sr-90・トリチウム分析共に,従来法とそれぞれの新しい方法が強い相関ありと評価できた。その経緯を紹介する。