2017年秋の大会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 405-3 原子力施設の廃止措置技術

[2D16-23] 燃料デブリ処理に向けた開発2

2017年9月14日(木) 16:20 〜 18:30 D会場 (B3棟 B31講義室)

座長:正木 洋 (IRID/東芝)

17:05 〜 17:20

[2D19] 燃料デブリ用収納缶の開発

(10)収納缶候補材料の耐食性検討

*稲葉 康介1、内山 秀明2、小城 育昌1、佐藤 賢二1、松岡 寿浩1、富板 靖博1、楢崎 千尋3、上野 学4 (1. IRID/三菱重工、2. IRID、3. IRID/東芝、4. IRID/日立GE)

キーワード:燃料デブリ、収納缶

福島第一原子力発電所の廃止措置に向けて,燃料デブリの収納・移送・保管技術の確立が求められている。本研究では,燃料デブリ用収納缶候補材料の湿式保管時におけるすきま腐食について検討した。入手性の良いオーステナイト系ステンレス鋼(SUS316L)を候補材料とした場合の燃料デブリ由来の塩化物イオンと,水の放射線分解により発生する過酸化水素に伴う腐食電位の貴化を要因とする湿式保管時のすきま腐食発生に関して検討した。収納缶内部を想定した環境でのSUS316Lのすきま腐食再不動態化電位を測定した結果,塩化物イオン濃度を想定環境の約20倍としたすきま腐食が発生しうる希釈人工海水においても,溶解性中性子吸収材の候補である五ホウ酸ナトリウムの添加によりすきま腐食は発生せず,耐食性が向上することを明らかにした。