[2I08-17] SiC

[2I14] 事故耐性燃料としてのSiC複合材被覆管の既設PWRへの適用性に関する評価

(3)設計基準事故評価における安全性に関する評価

*渡部 清一¹、手島 英行¹、古本 健一郎¹、片山 正晶²、山下 真一郎³ (1. 三菱原子燃料、2. 三菱重工業、3. 日本原子力研究開発機構)

キーワード：事故耐性燃料、SiC複合材、燃料被覆管、PWR、設計基準事故

被覆管として炭化ケイ素（SiC）を使用した事故耐性燃料は、その高温時における機械的強度ならびに水蒸気に対する高耐食性により、特に重大事故時の安全性を大幅に向上させる概念として注目されており、これまで、各種の高温時材料特性データの取得や重大事故を模擬した解析評価などが実施されている。その一方で、LOCA（Loss Of Coolant Accident：冷却材喪失事故）やRIA（Reactivity Initiated Accident：反応度事故）に代表される、設計基準事故時の燃料のふるまいに着目した試験や解析評価の実施例は乏しい。そのため、本研究では、既存の試験装置の改良により、SiCの設計基準事故時のふるまいを調べるための試験装置を構築し、実際にSiC複合材管を用いたモックアップ試験により、設計基準事故を模擬した試験を実施できることを確認した。今後、詳細に試験条件を検討し、同装置を用いて設計基準事故時の燃料ふるまい評価に資する試験データを取得する予定である。