2018年秋の大会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 202-2 放射線物理,放射線計測

[1A05-07] 中性子計測

2018年9月5日(水) 11:05 〜 11:55 A会場 (B棟 B11)

座長:三澤 毅(京大)

11:35 〜 11:50

[1A07] 高ガンマ線量環境下で使用できる中性子シンチレーターの測定素子および中性子測定技術の開発

*桜木 洋一1、池田 祐一2、福田 健太郎2、都木 克之3、森井 久史3、小池 昭史3、平田 悠歩4、石川 諒尚4、渡辺 賢一4 (1. 東京電力HD、2. トクヤマ、3. ANSeeN、4. 名古屋大学)

キーワード:中性子シンチレーター、高ガンマ線環境

福島第一原子力発電所の廃炉を行うためには溶融して固まった燃料(以下、燃料デブリ)の所在を明らかにして、また燃料デブリを取り出す際の臨界管理を適切に行う必要がある。そのためには小型で中性子検出感度が高く、かつ高ガンマ線量下でも使用できる中性子検出器が有効と考えられるところ、Li-CaF2共晶体と光ファイバーを組み合わせることで高ガンマ線環境下において小型の中性子検出器を構成できる可能性を見いだした。前回秋の大会で350Gy/h(Co-60)環境下で160nvの中性子を弁別した成果を報告した。今回は、実用化を見通した①累積線量に対する劣化耐性の向上、②現場で扱い易い柔軟なケーブル、③臨界監視に不可欠なリアルタイム計測技術、の要素技術開発を行った。試作品を製作し、ガンマ線70Gy/h環境下で60時間の照射を行った結果、放射線による素子の劣化は限定的で、ガンマ線の数10Gy/h環境下で長時間の使用に耐えうることを示唆する結果が得られた。