2018年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 502-1 原子炉材料,環境劣化,照射効果,評価・分析技術

[1C04-07] ステンレス鋼1

2018年9月5日(水) 10:50 〜 11:55 C会場 (B棟 B21)

座長:藤井 克彦(INSS)

11:20 〜 11:35

[1C06] 圧力バウンダリ構成部で使用されるステンレス溶接金属の熱時効脆化評価のための基盤技術開発

(7) G相析出予測モデルの開発

*堀内 寿晃1、源 聡2、越石 正人3、阿部 博志4、渡邉 豊4 (1. 北科大、2. 物材機構、3. 日本核燃料開発、4. 東北大)

キーワード:二相ステンレス鋼、G相、熱力学計算、相安定性、析出挙動

G相析出による2相ステンレス鋼の照射下熱時効劣化挙動を評価するために、熱力学データベースを新規開発し、Thermo-Calcによる熱力学平衡計算を行い、G相の安定性に及ぼす空孔濃度、温度及び合金組成の影響を評価した。さらに、TC-PRISMAを用いてG相析出挙動のシミュレーションを行い、照射の影響を加味したG相析出挙動を評価した。熱力学平衡計算の結果、照射によりフェライト母相に過剰空孔が導入されても、G相を含む各相の安定性にはほとんど影響がないことが示唆された。G相析出挙動計算の結果は、本研究で得られた熱時効硬化挙動の実測値の傾向と非常に良く一致した。また、各熱時効時間に対するG相のサイズ分布やフェライト相の各元素濃度等、長時間の熱時効におけるG相析出及び成長挙動に関する様々な情報を取得できることが示された。さらに、照射下においてはG相析出開始時間が数百分の1になることが予測された。