14:45 〜 15:00
[1E07] BWR原子炉構成材料のSUS316系採用によるスケーリングファクタへの影響検討
キーワード:放射性廃棄物、スケーリングファクタ、放射能濃度の確認、原子炉構成材料、SUS316、SUS304、原子炉水、Tc-99、Tc-99m、Co-58
東京電力ホールディングス(株)が所有する原子力発電所(BWR)では、原子炉水に接触している材料が、SUS304系からSUS316系への変更が大幅に進んでいる。この変更に伴い、SUS316系ではMoが添加されていることから、これが、原子炉水に溶出すると、原子炉水が汚染源となる放射性廃棄物中のTc-99/Co-60のスケーリングファクタが上昇する可能性がある。このため、発電所の管理にて、原子炉水中のγ線放出核種の濃度を定期的に測定している結果から、MoからTc-99の生成過程で発生するTc-99mとCo-60の放射能濃度の推移を調べた。その結果、Tc-99m/Co-60には顕著な変動がないことから、Tc-99/Co-60のスケーリングファクタには大きな影響がないと推定された。