2018年秋の大会

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VII. 保健物理と環境科学 » 保健物理と環境科学

[1K15-19] 環境放射能・モニタリング3

2018年9月5日(水) 16:40 〜 18:00 K会場 (B棟 B41)

座長:後藤 淳(新潟大)

17:25 〜 17:40

[1K18] 森林内での菌類有機分子とセシウムの選択的錯体形成機構の理論研究

*数納 広哉1、町田 昌彦1、土肥 輝美1 (1. 日本原子力研究開発機構)

キーワード:森林内有機物、放射性セシウム、東京電力福島第一原子力発電所事故、量子化学計算

原子力発電所事故などにより環境中に放出された放射性セシウムは、森林に沈着し、菌類や地衣類、樹木などの有機物に取込・蓄積されることがわかっている。これまでキノコなどの菌類から高い濃度の放射性セシウムが検出されている。この蓄積過程では、森林内有機物の構成分子と放射性セシウムとの錯体形成が大きな役割を果たしていると考えられている。そこで、本研究では森林内有機物を構成する典型的な分子を調査し、これらの分子とセシウムの選択的な錯体形成機構について量子化学計算を用いた分子論的解明を行った。コツブダケやニセイロガワリなどのキノコの主要な色素成分であるノルバジオンAに関して、アルカリ金属カチオンとの錯体分子構造を計算した。また、錯体形成におけるセシウムカチオンの安定性を計算し、選択性を定量的に見積もったのでこれを発表にて報告する。