2018年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 303-3 ヒューマンマシンシステム,高度情報処理

[1L05-06] 教訓、訓練

2018年9月5日(水) 11:20 〜 11:55 L会場 (D棟 D12)

座長:黒田 英彦(東芝ESS)

11:20 〜 11:35

[1L05] 福島第一原子力発電所事故のテレビ会議録からの教訓抽出(1)

定量的な分析を目指したデータベースの作成の試み

*大場 恭子1、吉澤 厚文2、北村 正晴3 (1. 日本原子力研究開発機構、2. 長岡技術科学大学、3. 株式会社 テムス研究所)

キーワード:福島第一原子力発電所事故、テレビ会議、データベース、レジリエンスエンジニアリング、ワークロード

福島第一原子力発電所事故において東京電力の関係組織を繋いだテレビ会議システムの発話データ記録は,発電所緊急対策本部を中心とした事故対応に関係した組織の状況を時間経過とともに把握できる貴重な資料である。しかしながら,それらは既存の事故報告書において,参考にはされているものの,直接にその分析を行い,事故対応の教訓を導出していない。また,それらを対象とした研究は,会話の回数等の分析に留まり,緊急時対策のあり方に関する教訓の導出に至っているとは言い難い。

本研究では,このテレビ会議システムの発話データ記録に基づいた,現地対策本部を中心としたレジリエンスエンジニアリングのコア4能力の発揮の状況やワークロードについて教訓導出することを目指し,まず,時間軸を維持したまま発話録を整理した。次に,この整理に基づき,時間帯毎に注目するレジリエンスエンジニアリングのコア4能力やワークロードの構成要素をカウントし,数値で測ることができるデータベースを作成した。