2018年秋の大会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 201-1 原子核物理,核データ測定・評価・検証,核反応工学

[2B14-17] 核分裂反応2

2018年9月6日(木) 15:50 〜 16:55 B会場 (A棟 A21)

座長:中務 孝(筑波大)

16:20 〜 16:35

[2B16] FP総和計算への全ガンマ線吸収分光データの導入と大局的理論の役割

*吉田 正1、橘 孝博2、奥村 森1、千葉 敏1 (1. 東京工大、2. 早大)

キーワード:TAGS、 崩壊熱、 原子炉ニュートリノ、大局的理論、総和計算

ベータ崩壊スキームに内在するパンデモニウム問題の検証から始まり、全ガンマ線吸収分光法(TAGS)による崩壊データ測定活動の活性化に至る過程で、大局的理論は先導的役割を果たしてきた。TAGS測定は現在IAEA/NDSの活動を軸に欧米を中心に広範な展開を見せている。我が国でもJENDL特殊目的ファイル一つと位置づけられるFP Decay Data Fileに遅滞なくTAGSデータが導入されることを期待したい。そこで、TAGSデータ蓄積の現状を整理し、崩壊熱ばかりでなく遅発中性子や原子炉ニュートリノ総和計算の観点を含めてTAGSデータ導入上の問題点を摘出する。さらにTAGS データ固有の弱点を、大局的理論を始めとするベータ崩壊理論によりどのように補うかを提案する。