[2F01-04] セメント

[2F01] モルタルの溶脱に伴う拡散係数変化に関する検討

(1)溶脱試料の物性評価

*柴田 真仁¹、芳賀 和子¹、林 大介²、井田 雅也²、胡桃澤 清文³ (1. 株式会社太平洋コンサルタント、2. 公益財団法人原子力環境整備促進・資金管理センター、3. 北海道大学)

キーワード：TRU、人工バリア、セメント、モルタル、迅速法、溶脱、硝酸アンモニウム、拡散係数

TRU廃棄物の地層処分における人工バリアの精緻な長期挙動評価には、地下水へのCa溶脱によるセメント系材料の拡散係数変化の反映が必要である。セメント系材料の溶脱変質現象に伴う拡散係数変化のモデル化において、硬化体を迅速かつ均質に溶脱変質させた試料の作製が課題であった。筆者らは、これまで硝酸アンモニウム溶液を用いてセメントペースト硬化体の溶脱試験を実施し、本手法が迅速かつ均質に溶脱試料を作製できる方法であることを確認してきた。また、2016年度には、モルタル材料を同様の手法を用いて溶脱させた時の物性変化を報告した。本報告では、様々な変質度合いの均質なモルタル材料を作製し、モルタルの各変質段階における拡散係数の変化を測定した。その結果、モルタルの変質段階ごとに溶脱を伴う空隙構造の変化と拡散係数の変化との関係を取得する事が出来た。