2018年秋の大会

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一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-2 放射性廃棄物処分と環境

[2F16-20] 収着

2018年9月6日(木) 16:15 〜 17:30 F会場 (A棟 A36)

座長:小林 大志(京大)

16:15 〜 16:30

[2F16] セメント水和物へのCs、Srイオンの収着に及ぼすアルカリイオンの影響

*原澤 修一1、芳賀 和子1、渡邊 禎之2、山田 一夫3 (1. (株)太平洋コンサルタント、2. (地独)東京都立産業技術研究センター、3. (国研)国立環境研究所)

キーワード:セメント、収着、アルカリイオン、セシウム、ストロンチウム、分配比

セメント硬化体の間隙水中には比較的高濃度のアルカリイオン(Na、K)が存在し、セメント水和物へのCsやSr等の陽イオンの収着に対して、これらのイオンは競合する。更にCs、Srの収着は、硬化体の経年変化(溶脱、炭酸化)に伴う水和物の変質による影響を受けることが想定されるが、Na、Kの共存による影響は不明な点が多い。本研究では、普通セメント水和物に含まれるNa、Kを水洗除去することで、Na、Kの競合収着や相互作用の影響を排除した試料を作製し、Cs、Srの収着試験を実施して収着挙動を評価した。更にNa、K除去後の試料に溶脱や炭酸化処理をして構成鉱物等の組成を変化させて評価した。その結果、Csの収着は、Srの共存による影響は見られなかったが、Na、Kが共存することで収着量は著しく低下した。また、溶脱によるCa/Si比の低下、炭酸化によるシリカゲルの生成により、Csの収着能は著しく上昇するが、Na、Kが共存することで収着量は低下した。