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[2F19] 薄片試料による黒雲母および金雲母,白雲母へのユウロピウムの収着挙動評価
キーワード:収着挙動、黒雲母、金雲母、白雲母、薄片状試料
花崗岩に含有する黒雲母は,陽イオンの核種をよく収着することが報告されているが,それらの多くが粉末状の試料により評価されてきた.実環境において、黒雲母は薄片状で存在しており,薄片端部の核種収着に加え,薄片内部への拡散も考慮する必要がある.本研究では,雲母鉱物の核種収着メカニズムに関する検討の一環として,黒雲母に加え,構造や層電荷の異なる白雲母や金雲母を比較試料として用い,陽イオン核種の一つであるユウロピウム(Eu)の収着挙動を調べた.その結果,最もEuを収着したのが黒雲母,続いて金雲母となり,白雲母にはほぼ収着しなかった.これは,3八面体構造と2八面体構造の違いに起因する可能性がある.また,いずれの雲母鉱物についてもpH 3よりもpH 5においてEuの収着が増加しており,等電点を超えて負に帯電する表面の割合が大きくなったことが主たる原因の一つと推測された.