2018年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 302-1 新型炉システム

[2H17-19] 高速炉安全評価

2018年9月6日(木) 16:40 〜 17:30 H会場 (B棟 B32)

座長:藤村 幸治(日立GE)

17:10 〜 17:25

[2H19] 設計基準外事象に対する原子炉構造物の破損現象に関する実験的研究

*笠原 直人1 (1. 東大)

キーワード:高速炉、原子炉構造、設計基準外事象、破損モード、破壊実験

シビアアクシデントや巨大地震など設計想定外事象に対する、原子炉構造物の破損モードと破壊メカニズムを解明するため、事故を想定した高温や過大地震荷重に対する破壊実験を実施している。高速炉は低圧で運転されるため、荷重制御型応力が低く延性破断などの破局的破壊は生じ難い。溶接線に沿った全周き裂から大規模破断に至る可能性が指摘されているが、力学的に不連続なき裂が全周に発展する可能性は低い。本報告では、円筒の同一断面法に異なる大きさの予き裂を設け、内圧や自重を模擬した軸力を加えてクリープ強度試験を起なった。き裂は最も大きな亀裂から選択的に成長し、貫通に至り、小さなき裂からの進展は小さなものであった。破壊力学解析の結果からは、大きな亀裂のき裂進展量が多きく試験結果と同様の結果であった。以上から、き裂成長から全周破断に至る可能性は極めて低いことが分かった。