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[2J04] X線照射によるマウス脳中の酸化ストレス状態の変化特性に関する検討
キーワード:X線照射、脳、酸化ストレス、抗酸化機能
原爆被災者の疫学調査により,被災者には心疾患や脳卒中が増加していることが明らかになってきた。これらの疾患は酸化ストレスが関与しているとの報告がある。このため,X線照射後のマウス脳中の酸化ストレス状態を明らかにすることを目的に,代表的な抗酸化酵素であるMn-SODの活性と過酸化脂質(LPO)の量に着目し,照射の線量と経過時間依存性に関して検討を行った。すなわち,BALB/cマウス(8週齢,♂)に0(Sham), 0.1, 0.5, 1.0, および2.0 GyのX線を群毎に全身均等照射し,各群を照射4時間,1日,2日,および7日後に炭酸ガスの過剰吸入により安楽死させ,脳を摘出し定法に従い分析した。その結果,マウスへのX線照射の線量と経過時間のマトリックス的条件下において,概ね脳中のMn-SOD活性が増加しLPO量が減少する照射条件毎の変化特性を明らかにすることができた。